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素材を生かしたシンプルグリル

フランス・ボルドー地方の東、ペリゴール地方はフォアグラの故郷です。「フォアグラ」を鴨の肝臓と思っている人は多いようですが、実際は「フォアグラ・ドワ(ガチョウの肝臓)」と「フォアグラ・ド・カナール(鴨の肝臓)」があり、珍重されるのは前者のガチョウの肝臓なのです。フランスでレストランのメニューを見ると、どちらの肝臓なのか明記してあるのが普通です。

フォアグラは日本ではもちろん、フランスでも高級食材であり、だからこそ、このエリアの人々にとって「金の卵」にほかなりません。
ですからとても大事にされており、ペリゴール地方でもフォアグラの街として知られ、中世の面影を残すサルラ(写真右上)という街の真ん中にはガチョウの銅像がありますし(写真右下)、お土産屋さんには食器やファブリックなど、「ガチョウグッズ」が溢れています。

さて、このペリゴール地方を旅したときには、もう、鴨とフォアグラ。今日はソテーに、今日はテリーヌに、と手を変え品を変え、フォアグラの料理です。さすがに血がどろどろになり、高脂血症になるのでは、とちょっと危機感を覚えるくらいでした。
とはいえ、安い。前菜にフォアグラのテリーヌ、メインにフォアグラのソテーを食べ、デザートを付けて2000円くらいなのです。「吹き出物が出ても食べよう」という気持ちがわかっていただけるでしょうか。

ただ、どうもフランス的調理法では、フォアグラには甘めのソースが主流です。甘めのソースはフォアグラに合うのですが、日本人には飽きが来るのが難点。
そこで、今回のレシピでは塩味のついたジャガイモのパンケーキを添えています。フォアグラの脂、マディラの甘味にパンケーキの塩味が加わり、飽きのこない味に変身させます。

このジャガイモのパンケーキ、豚の角煮など脂と甘味の強い料理には万能なので、ぜひお試しください。









フォアグラ 100グラム(50グラム×2)
セロリ 3センチ / にんじん 2センチ
ベルギーエシャロット 1/2個
フォンドボー 200cc
マディラ酒 60cc
オリーブオイル 大さじ1
ブランデー 10cc
ミニ大根 2本 / じゃがいも 1個
玉ねぎ 1/8個 / 小麦粉 小さじ1
溶き卵 1/2個分 / バター 適量
塩・胡椒 適量


今回、フォワグラは横浜そごう内のGARDEN(ガーデン)というスーパーで購入しました。高級食材店やデパートなどで探してみて下さい。
フォンドボーは市販の缶詰のものを使いました。
 マディラ酒は種類によって辛口のものもありますが、甘口もしくは中甘口のものを使ってください。


今回はボルドーの赤ワインと合わせました。少々脂っこい、くせのあるフォワグラを使った料理なので、合わせるワインはしっかりとした重めの赤ワインが合うでしょう。またフォアグラに甘いソースが合うように甘口の白ワインとの相性もいいです。ぜひお試しください。甘口の白ワインは10度ぐらいに冷やして飲みます。


1、セロリ、にんじん、エシャロットはみじん切りにする。

2、フライパンにオリーブオイルを大さじ1いれて、1の材料を弱火でしっかりと炒める。

3、2にブランデーとマディラ酒を入れる。アルコール分が飛んだらフォンドボーを入れて弱火で30分ぐらい煮込む。

4、3が半量ぐらいになったら漉し器で漉して最後に塩・胡椒で味を整える。

5、じゃがいも、玉ねぎはおろし金でおろし、小麦粉、溶き卵、塩・胡椒を混ぜてミキサーにかける。

6、フライパンに少量のバターをいれ、5を大きめのスプーンを使って直径10センチ、薄さ3ミリぐらいの円をつくり、両面を焼く。

7、フォワグラはフライパンで両面に軽く焦げ目が付くようにソテーし、
付け合せのゆでた大根とじゃがいものパンケーキを盛り付けて、4のソースをかけて出来上がり。
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