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シンプルな魚にも合うソース

「今週のワイン物語」で「ミュスカデ」というワインを取り上げることにしたとき、じゃあ料理はやっぱり「ブールブランソース」を使ったものにしよう、と思い付きました。「ミュスカデ」も「ブールブランソース」もフランス北西部の街、ナントで生まれたものだからです。というよりは、「ミュスカデ」あっての「ブールブランソース」といったほうが、正しいかもしれません。

この「ブールブランソース」の「ブール」はバター、「ブラン」は白。酸味の強い白ワインか白ワインビネガー、シードルビネガーで刻んだエシャロットを煮詰め、それにバターやクリームを混ぜ込んで作る比較的シンプルなソースです。ビネガーの代わりになるくらいの白ワインですから、酸味がけっこう強くなければいけません。
そういう意味で、「ミュスカデ」は合格。柑橘系のさわやかな酸味が支配するワインで、もともとちょっと生臭い魚介類との相性は抜群です。

このブールブランソースをかけると、単なる魚のグリルがまるで魔法にかかったように、幾度口に運んでも飽きない料理に変身します。バターが料理にボリューム感を与えながらも、心地よい酸味が刺激となるからでしょう。

ナント(写真右)を訪れたとき、私がレストランで食べたのも「鯛のブールブランソース」。このときの付け合せは、ゆでたジャガイモという素朴なものでした。ブールブランソースが魚だけでなく、ジャガイモの味までを高めたことに驚いたものです。
今回使ったレンズ豆(乾燥ものか缶詰めで手に入ります)もそうですが、インゲン、ズッキーニ、アスパラなど、いろんな野菜を付け合せることで楽しみが倍増するソースです。




鯛 200グラム(100×2切れ)
ベルギーエシャロット 1個
レンズ豆 60グラム

プチトマト 6個
タラゴン 3枝
白ワイン 150cc
白ワインビネガー 30cc
水 50cc
バター 50グラム
塩・胡椒 適量


作り方5で使用するバターは使う30分ぐらい前に冷蔵庫から出して、やわらかくなったものを使用するとソースがつながりやすくなります。


今回はソースにも使用しているミュスカデ・セーブル・エメーヌというワインを合わせています。
ワインを調味料として使う場合にも同じ産地のワインを合わせることで、ワインとの相性は格段によくなります。


1、ベルギーエシャロットはみじん切りにし、白ワインと白ワインビネガーとともに鍋にいれ、
弱火で20分ぐらい汁けがなくなるまで煮詰める。

2、レンズ豆は洗って10分ぐらい水につけておき、水気を切ったらたっぷりの水でやわらかくなるまでゆでる。

3、プチトマトは湯煎して皮を取っておく。

4、鯛は1切れを3等分し、皮に切れ目を入れて塩を一振りしたら250℃のオーブンで15分焼く。

5、1に水50ccを入れて、軽く沸騰するぐらいですぐ火を止める。
その後バター50グラムを泡だて器でかくはんしながら小分けに入れる。
少々泡が立ってとろみができるまで混ぜる。塩・胡椒で味を調える。

6、皿にレンズ豆を敷き、鯛、プチトマト、タラゴンを飾る。最後に5のソースをかけて出来上がり。
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